G’day mate!皆さん、こんにちは。オーストラリアで大学留学していたジュンナです🐨
前編では、オーストラリアで起きている反移民デモの背景や、社会が抱える不安について整理してきました。ニュースだけを見ると、これから留学を考えている方、また絶賛留学中の方にとっては、どうしても心配になりますよね。でも、事実を知ることで少し冷静になれた一方で、「じゃあ私たち留学生は、この状況の中でどう振る舞えばいいの?」という疑問が残った方も多いのではないでしょうか。この後編では、反移民の声がある今だからこそ、留学生として意識したい姿勢や、現地で安心して過ごすための考え方を、私自身の経験も交えながら考えをお伝えしたいと思います。
目次📌
1. 留学していた私から見た、オーストラリアの今
前編では、オーストラリアで起きている反移民デモの背景について、事実ベースでお伝えしてきました。ニュースだけを見ると、「なんだか怖い国になってしまったのかな…」と不安になる方もいるかもしれません。でも私は、この話題に触れるたびに、少し複雑な気持ちになります。というのも、実際に留学していた私が体験したオーストラリアは、ニュースの見出しだけでは語れない、温かく、多様性にあふれた社会だったからです。
2021年から24年までクイーンズランド大学(UQ)で過ごしていた日々を振り返ると、キャンパスには本当にいろんなな国籍の学生がいました。オーストラリア人はもちろん、中国、インド、韓国、ヨーロッパ、中東、南米…。教室に集まるだけで、小さな国連のような空間でした。
グループワークでは、文化の違いに戸惑うこともありましたが、それ以上に、「違って当たり前」という空気が自然にありました。あと、街に出ても同じです。カフェで働いている人やバスの運転手さんなど。オーストラリア英語だけでなく、さまざまなアクセントが飛び交っていて、「ここは移民国家なんだな」と日常の中で何度も実感していました。だからこそ、反移民デモのニュースを見ると、「これがオーストラリアの本質だ」とはどうしても思えないのです。
実際、周りのオーストラリア人の友人たちは、フラットでした。前編のインタビュー記事を読んでいても見たのですが「移民が多いからこそ、今のオーストラリアがある」と考えている人も多く、留学生に対しても自然に接してくれました。少なくとも、日常生活の中で「外国人だから」と冷たい態度を取られたのは正直な話ゼロではなかったですが、ほとんどありません。
その一方で、生活費や家賃の高騰に対する不満が強まっているのも事実です。私自身も留学中、家賃が上がるのを実感しましたし、友達たちも「前より生活がきつくなった」と口にしていました。こうした不安が積み重なる中で、分かりやすい“原因”として移民が槍玉にあげられてしまう空気が生まれているのだと思います。
つまり今のオーストラリアは、
「多様性を大切にする社会」 でも同時に、「生活の不安を抱える社会」
この2つが同時に存在している、少し揺れている状態なのだと感じます!だから、反移民デモ=オーストラリア全体が外国人排斥に向かっているとシンプルに捉えるのは、少し違うように思います。むしろ社会の変化に戸惑いながら、どうバランスを取るかを模索している途中段階なのではないでしょうか。留学していた立場から見ると、オーストラリアは今も変わらず、多様な人が共に生きる国です。ただ、その中で「これからの形」を模索する動きが表に出てきている・・・それが今のリアルな姿だと感じています。
2. 「数」から「質」に変わるオーストラリア留学
では、これからオーストライラの留学はどうなっていくのでしょうか?
前編でも詳しく解説しましたが最近のニュースを見ていると、「オーストラリアは移民を減らそうとしている」「留学生に厳しくなるらしい」といった言葉が目につき、不安になった方も多いのではないでしょうか。これから留学を考えている人にとっては、「え、大丈夫なの…?」と心がざわっとしますよね。
でも実は今起きている変化は、「外国人を締め出したい」という単純な話ではありません。オーストラリア社会全体が、これまでのやり方を少し見直そうとしている、そんな転換期に入っているのです。これまでのオーストラリアは、「たくさんの人を受け入れる」ことで成長してきた国でした。留学生も例外ではなく、大学や街には世界中から人が集まり、多様性こそがこの国の魅力だと感じる場面が本当に多かったです。
私が留学していた頃も、キャンパスを歩けばさまざまな国籍の学生がいて、「ここは本当に移民国家なんだな」と実感していました。ただ近年、急激に人口が増えたことで、家が足りなくなったり、家賃が高騰したり、医療や交通などのインフラにも負担がかかるようになってきました。こうした現実を受けて、「これからは、受け入れ方そのものを考え直す時期なのでは」という声が出てきているのです。
そこで注目され始めているのが、『数』から『質』へという考え方です。つまり、たくさん来てもらうこと重視 → どんな人に来てもらうか重視という方向へのシフトです。これは、「留学生を減らしたい」というよりも、「一人ひとりの在り方を大切にしたい」という発想に近いと、私は感じています。
最近は、
・何を学びに来ているのか
・将来どう社会と関わっていくのか
・現地の人たちとどう向き合うのか
といった“中身”が、これまで以上に重視される流れになっています。これを聞くと、少しプレッシャーに感じる人もいるかもしれません。でも実はこれは、本気で留学を考えている人にとっては、むしろ追い風でもあります。
「なんとなく海外に来た人」よりも、「目的を持って学びに来ている人」が、きちんと評価されやすくなる時代だからです。
私自身、オーストラリアで生活していて感じたのは、留学生は単なる“お客さん”ではなく、社会の一員として見られているということでした。大学でもアルバイト先でも、「何を勉強しているの?」「将来どうしたいの?」とよく聞かれました。それは監視ではなく、「あなた自身を知りたい」という自然な関心だったように思います。今の変化は、「外国人だから不安視されている」というよりも、社会全体が持続可能な形を探している途中なのだと思います。
だからこそ、これからの留学は、人数で語られる時代 → 一人ひとりの姿勢が問われる時代へと移ってきていると感じます。ニュースだけを見ると、どうしても不安が先に立ってしまいますよね。でも実際には、“質の高い留学”をしている人ほど、これからも必要とされ続ける社会に向かっているとも言えます。私はこの流れを、「締め付け」ではなく、「留学生の立ち位置が変わるタイミング」だと受け止めています。数として消費される存在ではなく、一人の人間としてどう関わるかが、これまで以上に大切になる時代に入っているのだと思います。この視点を持つだけでも、反移民デモのニュースの見え方は、きっと少し変わってくるかもです!
3. 私が大切にしていた“現地での距離感”
ここまで読んでくださった方の中には、「じゃあ実際、留学生としてどう振る舞えばいいの?」と感じている方もいるかもしれません。正直に言うと、私も留学中ずっと答えが分かっていたわけではありません。むしろ、試行錯誤の連続でした。
その中で、少しずつ大事だなと感じるようになったのが、“現地との距離感”でした。これは決して、「気を遣いすぎましょう」とか、「完璧に溶け込みましょう」という話ではないです。私自身、最初はかなり力が入っていて、「ちゃんと馴染まなきゃ」「外国人として見られないようにしなきゃ」とか、どこか無理をしていた時期もありました。
でも、それってすごく疲れるんですよね。
オーストラリアで生活していて気づいたのは、多くの人が、“完璧なオーストラリア人らしさ”なんて求めていないということです。英語が完璧じゃなくても、文化を知らなくても、「そうなんだ!」と自然に受け止めてくれる人の方が圧倒的に多かったです。だから私は途中から、無理に合わせすぎないでも、閉じこもりすぎない。この間くらいの場所を意識するようになりました。
例えば、分からないことは素直に聞く。文化の違いで戸惑ったら、「日本ではこうなんだ」と伝える。全部を理解しようと抱え込まず、「違って当たり前」と思う。それだけで、人との関係がぐっと楽になりました。
大切なのは、「外国人としてどう見られるか」よりも、「一人の人としてどう関わるか」なのかなと思います。完璧な留学生像を演じる必要はなくて、不器用でも、戸惑いながらでも、自分なりに関わろうとする姿勢の方が、ずっと伝わると感じました。今のオーストラリアは、社会全体が少し揺れている時期かもしれません。でも、だからこそ、一人ひとりの関わり方の“質”が、これまで以上に大切になっているのだと思います。特別なことをする必要はなくて、
● 挨拶をする
● 感謝を伝える
● 相手の話を聞く
本当にそれくらいの、小さな積み重ねだと思います。私自身、この距離感を大切にするようになってから、留学生活が楽になりましたし、「ここにいていいんだ」と思える瞬間が増えていきました。留学生としてどうあるべきかに悩んだときは、無理に正解を探さなくても大丈夫です!自分が苦しくならない距離感を見つけることも、留学の大切な一部なのだと思います。
▶まとめ
いかがでしたでしょうか?反移民デモというニュースだけを見ると、不安になったり、「留学して大丈夫なのかな」と感じてしまうのはとても自然なことだと思います。私自身も、実際に現地で暮らしていたからこそ、正直な話ニュースと日常のギャップに戸惑うことがありました。ただ、オーストラリアの今を元留学生からの目線で見ると、社会全体の課題や不安が背景にある一方で、日々の生活の中では、変わらず人と人との穏やかな関わりが続いていることも事実です。留学生一人ひとりがどう見られているかよりも、「どんな姿勢でここにいるか」という“質”の部分が、これからはより大切になっていくのだと感じました。完璧に溶け込む必要はないです!自分なりの距離感で、無理をせず、でも小さく関わり続けること。それだけでも、留学生活はきちんと前に進んでいきます。
この後編が、今オーストラリア留学を考えている方や、現地で少し不安を感じている方にとって、「必要以上に怖がらなくていいんだ」と思えるきっかけになれば嬉しいです🌿
この記事はSEKAIAの留学コンサルタント吹中(JAOS認定カウンセラー)が監修しています。
ライター:ジュンナ
高校生の時にアデレードの高校へ留学のため渡豪。
高校卒業後はクイーンズランド大学へ入学し、Bachelor of Artsの学位を取得。
SEKAIAにてオーストラリアの大学留学に役立つ情報を執筆中。
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