新ルール「MD115」が 2025年11月14日からスタート。
11月15日以降の学生ビザ申請に適用されます。
オーストラリア政府は2025年11月14日、新しい学生ビザの審査ルール Ministerial Direction 115(MD115) を発表しました。
この変更により、11月15日以降に提出される学生ビザ(Subclass 500・海外からの申請)の審査スピードが大学によって大きく変わるようになり、「どの大学に出願するか」でビザの発給スピードに差が出ることが明確になりました。
オーストラリア大学出願センターを運営するSEKAIAでは、オーストラリア大学進学を目指す日本国籍の皆さまのために、押さえておきたいポイントを以下にまとめました。
1. 新制度(MD115)で何が変わった?
大学ごとに“ビザの通りやすさ”ではなく発給の“早さ”が変わる!
学生ビザは、大学の 新規留学生の管理状況(IA=指標枠の利用率) に応じて3つの優先レーンに振り分けられます。
| 優先レベル | 大学の状態 | 審査開始の目安 |
|---|---|---|
| P1(最速) | 新規留学生がIAの80%未満 | 約1~4週間 |
| P2(標準) | 80%~115%未満 | 約5~8週間 |
| P3(最遅) | 115%以上 | 約9~12週間 |
特に P3は実質“赤信号”。ビザが間に合わず、入学時期を逃す可能性があります。
2. 日本人留学生にはどう影響する?
(1)ビザの「通りやすさ」は変わらない(安心!)
日本は依然として 低リスク国(Evidence Level 1)。提出書類の簡易さ、却下リスクの低さは維持されます。
(2)しかし「ビザの早さ」は大学しだい(要注意!!)
ポイントは以下です。
- 人気大学/都市部の大学ほど P3に落ちやすい
- ビザが間に合わず入学延期になるケースが増える可能性がある
- Go8(Group of Eight)希望者は出願とビザ申請のタイミングが超重要
(3)Pathwayルート(進学準備コース)は安全策に
Foundation / Diploma / ELICOS(語学学校) → 大学という進学ルートは、
- 大学の「新規枠」にカウントされない
- 多くの場合 Priority 1 で処理される
ため、直入学よりビザリスクが低い という利点があります。
(4)研究型大学院(PGR)は無条件で最速
- PhD
- Research Master
は、大学の状況に関係なく 必ずP1。
研究留学希望者にとっては、大きな追い風です。
3. 2026年7月入学・2027年2月入学を目指す方へ
新ルールはすでに動き始めているため、これから準備を始める人は「2026年7月」もしくは「2027年2月」 の入学が現実的です。
そのうえで、次のポイントを意識してください。
出願は「入学前年の11月15日より前」に準備を開
- 2026年7月入学 → 2026年枠のカウントがすでに開始
- 2027年2月入学 → 2026年11月15日から2027年枠としてカウント開始予定
11月15日以降に受理された出願は、その年度の P1枠(ビザが最速で出る枠)を早い者勝ちで消費 します。
だからこそ、志望校決めは早めに、出願準備も可能な限り前倒しで!がとても重要です。
4. 今回の改定で最も大事なポイント(まとめ)

- ビザの早さ=大学の受入人数に対する管理能力で決まる時代に/li>
- 人気大学はP3(遅延)リスクが上昇/li>
- Pathway(ファンデーションやディプロマなど)とPGR(リサーチ修士や博士号)はビザ環境が安定している/li>
- 出願・申請の“早さ”がこれまで以上に重要
MD115はオーストラリア教育業界でも大きな注目を集めています。大学側も対応を急いでおり、今後さらに追加情報が出る可能性があります。
SEKAIAでは、大学ごとのP1/P2/P3状況を継続モニターし、日本の皆さまが確実に留学できるよう、最新情報をお届けします。
(出典)
本記事は、豪政府が公表した Ministerial Direction 115(2025年11月14日付、11月15日以降のオフショア学生ビザ申請に適用)
および関連発表を基に、2025年11月19日時点で作成しています。


