~自分に合った専攻選びのポイント~
オーストラリアの大学では1年次から専門科目を履修します。日本と比べると履修が必要な教科は少ないですが、その分1科目あたりの授業時間が多くなっています。コースによっても異なりますが、1学期間に3~5科目を選択し、それぞれ週2時間ほどの講義と、1~2時間のチュートリアルで構成されることが多いです。授業に当たってはかなりの量のリーディングが課せられ、またアサインメントと呼ばれるレポートの提出や、プレゼンテーションなど数々の課題をこなさなければなりませんので、かなりハードな授業内容です。よって、専攻を選ぶ際には自分が勉強してみたいと思える分野であり、その分野について興味を抱いているものを選ぶようにしましょう。
専攻についてよく知っておこう
専攻によっては、3年間では終了できないものもあります。たとえば、薬学、建築、工学(エンジニアリング)などは5年プログラムとなっている大学も多いので注意が必要です。また、学部を終了しただけでは就けない職業があります。たとえば、弁護士、医師、国連などの国際公務員などは、大学院で修士過程を修めていることがいわば必須となっています。
また、アートや音楽に関しては、専攻を決める際に、作品(ポートフォリオ)の提出やオーデションを受けることが必須となる大学がありますので、注意が必要です。
オーストラリアの大学で学べる主な専攻分野にはこのようなものがあります。
・人文学 ・教育学 ・児童保育 ・言語学 ・心理学 ・社会福祉 ・アジア学 ・国際学 ・開発学 ・マスメディア ・マーケティング ・コミュニケーション ・トラベル&ツーリズム ・ファッションデザイン ・デザイン ・音楽 ・法律学 ・経営学 ・経済学 ・会計学 ・ビジネス ・コンピュータ ・応用科学 ・数学 ・航空学 ・機械工学 ・自動車工学 ・農園芸学 ・土木工学 ・建築工学 ・環境学 ・海洋学 ・医学 ・看護学 ・獣医 ・スポーツ など
日本人に人気の専攻
日本語教授法
外国語として日本語を教える方法を勉強する。オーストラリア国内では日本語への関心が高く、初等・中等教育で日本語を学習する生徒数は急増している。大学の日本語研究は盛んで、日本との学術的な結びつきも強い。こうした背景から、日本語教授法を学ぶ上でオーストラリアは優れた環境にあるといえる。
英語教授法
TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)は、外国語としての英語を教える技術を身につける専攻分野で、近年は日本の教育界でも関心が寄せられている。そのため、TESOLプログラムは、日本人にとっても人気が高い専攻科目の1つ。TESOLプログラムでは、主に語学教育の基本理念や、総合的なティーチングスタイル、異文化教育論などを学ぶ。
環境学
比較的新しい学術分野である環境学は、現在世界が抱えている様々な環境問題に即して、解決策としての理論、技術を発展させていく、非常にプラクティカルな分野。環境学は、自然環境と社会情勢との両方が複雑に入り組んだ幅のある分野で、環境生物学、環境工学、環境経済学など、専門分野は細かく分かれている。
スポーツ科学
スポーツ科学は、近年急速に発展してきた分野の一つ。新しい分野だけあって、スポーツ科学の研究を行っている大学はまだ限られているのが現状。スポーツ科学は大学によって属する学部が異なり、School of Sports and LeisureやSchool of Recreation Managementなどといった学部で研究されている。主な専門コースとしては、生体力学、運動科学、栄養学、スポーツマネジメント、スポーツ医学などが挙げられる。
情報技術
世界的に見ても、驚異的な速度で進歩したのが情報技術(IT)の分野。オーストラリアの大学では一世代前まで皆無だったコンピュータ関連のコースが、現在ではほとんどの大学が多様なコースを提供している。この分野の特徴は、例えば、コンピューターサイエンスとコンピュータ工学のように、学部による専門分野の明確な区別が難しい点だ。IT自体がひとつの学部になっている大学もあれば、ビジネスの分野に含まれていることもある。
ビジネス
一口にビジネスといってもその分野は幅広く、経営学、会計学、情報学やマーケティング、販売戦略など、あらゆる要素が含まれている。そのため、ビジネスは近年最も大きく発展、拡大してきた分野の一つ。ビジネスの資格といえば、日本ではMBA(Master of Business Administration)がよく知られているが、この他にもオーストラリアでは、多数の大学がgraduate certificateやDoctor of Business Administratorといった、受講者の目的・レベルに合わせた様々なプログラムを提供している。また、ほとんどのプログラムが、細分化された幅広い選択科目を用意しており、会計学や経営学といった総合的な知識と併せて、人的資源管理、Eコマース、国際ビジネス、テクノロジーマネジメントなど、各自の専門分野を深く学べるようになっている。
国際学
国際学問といえば、アメリカが発祥の地だが、オーストラリアの大学における国際学は、アメリカにひけをとらないといわれるほど高レベルであるといわれている。国際理解の基礎となる国際政治・国際経済、国際法、外交政策などを軸に、地域研究、平和・環境問題・民族問題研究などの分野に深くアプローチしていく。この学問を専攻する学生の多くは、学部レベルで様々な分野を幅広く学び、専門的な分野を大学院でさらに研究するのが一般的だ。
アジア学
英語圏でありながら地理的にアジアに近く、経済的にも日本をはじめとするアジア諸国と極めて深い関係を結んでいるオーストラリアでは、アジア研究が非常に盛んであり、オーストラリアはアジア学のメッカといわれている。日本が欧米ばかりに目を向けている間に、本来日本の大学が担うはずのアジア研究の中心的役割をオーストラリアが担っており、この分野の教授陣、研究所、資料などは世界最高水準であると言われている。アジアの文化、言語、経済、アジアの各地域に特化した専門研究などに対して深くアプローチできる環境が整っている。
開発学
オーストラリアの大学における開発学は、イギリスと双璧といわれるほど質が高いことで知られている。政治学、経済学を軸として、時として文化人類学的考察も加えながら、国際援助のあり方について、深くアプローチしていく。途上国出身の留学生も数多く、ディスカッションなどで、援助される側とする側の意見が交換されるのも興味深い。


